空き家

空き家はいい練習場?某アーティストの下積み時代

今から10年ほど前の話です。私は大学の軽音部に入ったばかりで、新鮮な日々を過ごしていました。
毎日友達が増えていく中で、今でも記憶から消えない一人の男がいました、その友人はギターを弾いていて、授業が終わると大体の生徒は部室で練習していくのに対して、そいつは一切練習せずに他の友人たちとおしゃべりばかりしていました。でも、めちゃくちゃうまいんです。ギター。
私は、小さいころから音楽一家とかなのかなーと思い訪ねて見ました。
「あーうん、まあそうだけど俺は最近まで音楽はしてなかったよ」
何故それなのにそんなに上手いのか聞くと、その日に家に来いと誘われました。授業が終わり向かったのは、家?というかビルでした。
ビルの地下室。どうやら友人の父の持ち物で、今は空き家になっている様子。
しかもこの部屋、防音室になっていて友人は毎日ここで気の済むまで練習をしていたようです。
空き家で電気も通ってないので、ランタンを使いアンプ無しでしたが、私は友人とその部屋にこもるようになりました。
使い放題の空き家スタジオ。学生の私にはとても楽しかったのを覚えています。
それから現在、その時の友人はバックミュージシャンとして活躍しています。あの空き家のおかげかな、と思うと少しおかしくて笑えてきます。